学習効率を上げるには「やっぱりアウトプットが効果的」な話
独立してから自分の腕と頭で稼がなくちゃならないから
読書やセミナーなど、勉強する機会がよく増えた。
マーケティング、文章を書く、プレゼン力、デザイン力、プログラミング力などなど
いろんな分野の勉強をしてきたところ、学習効率にとてもムラがあるので
どうしたら学習が自分の血肉になり、縦横無尽に使いこなせるのか、を考えた。
まず、
学んだ情報を活かせないのは
脳内で整理できていないからだ。
紙面上のインクを眺めただけ、みたいな状態。
てことで、情報整理のために
読書してメモを取ったり、マインドマップにまとめたけど、
これも大して効果がない。
一番効果があるのは通俗化だ。
人に教えよう、てこと。
記事を書く、セミナーをする、など
アウトプットをする機会があり、
相手にわかりやすいように情報を整理することで
かなり整理されていく。
その理由は
- 通俗化するためには、その内容についてよく知っていなければいけない
- 通俗化の過程で、構造的に情報を整理できる
の2点である。
たとえば、「Webデザインの概要」というテーマで初心者クリエイターにセミナーをする場合。
Web制作の過程、関わる専門家たち、コンセプトメイキング、スケジュールやメンバー管理、予算管理、グラフィックデザインの手法、システム開発のフロー、テスト項目などなど、いろんなことを知っていることが前提だ。
ただ、これらについて専門用語を駆使し、ひたすら情報を浴びせるようなセミナーをしても、難しすぎて相手にはぜんぜん届かない。
そこで、「どう伝えれば相手にとってわかりやすいか」と通俗化を試みる。
「Webデザインとは何か、を文章で伝えても実感湧かないから、まずはみんなが普段目にするサイトなどを例に出すのがいいかな」
「Webデザイナーって言っても一般の人は何する人かよくわかんないから、中村勇吾さんのドキュメンタリーを事前に観てもらっとこうかな」
「プログラミングはいきなりソースコード見せると拒否反応出そうだから、信号機とかテレビの番組表とか、身近なものに置き換えてイメージを掴んでもらった上で、業務上でどんなプログラムを組むか解説するか」
とかね。
そうしているうちに、
「抽象的な概念〜具体事例」の階層的な整理、
「専門家に向けた情報〜初心者がわかりやすい情報」の表現の幅の整理など、
情報が立体的に整理できていく。
この過程がキモ。
そして脳ミソが汗をかく。
膨大な情報を、必要な部分だけ抽出して、削ぎ落としすぎずに、シンプルに相手に伝える。
これは相当能力が要る作業だ。
ただ、この過程を経るからこそ
頭の中で情報が整理される。
やはり、長く使える知識を身につけるには、それ相応の労力を伴う。
というわけで、これから何かを学ぶ際は
「何のためにそれを学ぶのか?」
と自分に問うてほしい。
もちろん自分の知的欲求を満たすため、ということもあるだろうが、
それはなかなか身にならない。
「仕事で研修プログラムを作る」「セミナーを企画している」「ブログで記事にする」「レビューを書く」とか何でもいい。
できれば人目に触れる場所の方が、責任を負うので恥ずかしくないようにちゃんと学んで、アウトプットする。
また、スポーツやデザインなどは習得や実践が目的だ。
その場合は、まず学んだ内容をやってみる。
それで上達していれば最高だし、うまくいかなければ「なぜうまくできないのか?」とさらに考察が深くなる。
その上でのアウトプットは、実践が伴っている分だけ信頼性やわかりやすさがUPする。
個人的には、チームで仕事をするのがオススメだ。
生産効率を上げるために、自分が学び、実践し、良いと思うことをメンバーに伝える。
チーム全体がよくなるし、結果的には自分が一番成長している。
(これは余談だけど、みんなが自分の話を聞いてくれるように、信頼残高を上げておくことが大事だ。そうするとコミュニケーション力や社会貢献力もUPする。大変だけど。)
というわけで、最後に一言。
「その学びは、どう活かして、誰に教えるんですか?」